久しく更新が滞ってしまいました。(;^_^A
先週末、9日、10日にイタリア・マドンナディカンピリオで開催された、
フリースタイルスキー世界選手権のモーグル、デュアルモーグルのレビューです。
深夜2時過ぎからの生中継を見ましたが、そのあとエントリするテンションにならず
本日に至ります。( ̄□ ̄;)!!
本来なら1月に開催される予定だった、世界選手権ですが暖冬のための雪不足で
3月に順延となっていました。
テレビから伝わってくるコースのコンディションは、とても滑り辛そうな雪質で、
里谷多英選手の解説曰く、「ザウスのような雪質」だそうで人口ゲレンデ同様に
強く踏ん張るとスキーが重い雪の中に沈んでしまい、早く滑るのが困難な状況だと
思われます。(;^_^A
さらに「全体的に滑ってコブを作ったというより、雪を盛って尖ったコブを形成
しているので滑り辛い。」とも解説していました。
傾斜角こそたいしたことはありませんが、セクションが短くてテクニカルなコース
設計となっています。ゴール前のセクションなどは数回ターンしたら終りのような
短いコースだけに小さなミスが大きく減点されることでしょう。
男女通じて予選を突破したのは、我らが上村愛子選手ただ一人...。
今季成長著しい、伊藤みき選手は予選17位に終わり、上位者16位で争われる決勝に
残念ながら進むことはできませんでした。
男子は19位の上野修選手が最高で全員予選落ち。(・_・ゞ
決勝も最初にスタートした、オードリー・ロビショウ選手は持った雪に板をとられ
タッチダウン...。一夜限りの復帰をした元女王のカーリー・トゥロー選手をしても
まだ誰も滑っていない右端を滑って、ランディングでバランスを崩して減点。
ミスはあったけど華麗なDスピンを見事に決めて、滑り終えての笑顔から
久しぶりのモーグルを楽しんでる様子が伺えて嬉しかったです。
引退後の現在は、服飾デザイナーとして活躍しているとか...。
その後もミッシェル・ローク、シャノン・バーク、マルガリータ・マーブラーらの
有力選手も難しいコースに苦戦して得点を伸ばすことができません。
決勝もすすみ何人かの選手が滑ったあとは、ランディングの衝撃で、
着地ポイントには大きなくぼみができてます。( ̄□ ̄;)!!
さらに滑走ラインと、キッカーの位置がズレてるんだとか...。
このあたりがイタリアっぽいと言えばそうなんだけど、ベストのランディングを
してもくぼみに落ちて、前につんのめりバランスを崩す選手が続出です。(;^_^A
審判員にクレームを付けて、リスタートした前出のオードリー・ロビショウも
顔面から激しく転倒です...。
里谷多英選手も「選手がかわいそう...。コースを直してって言いたいです。」と
心境を語っていました。世界選手権に相応しい、素晴らしいコンディションで
純粋に技を競って頂きたいものです。
前回の世界選手権で銅メダルに輝き、日本人として唯一決勝に残ってる注目の
上村愛子選手ですが、第一エアのコークが後傾になってしまいランディングで
バランスを大きく崩して、横を向いて止まってしまいました。
ランディングに失敗すると、エア点とターン点の両方を落とすことになり、
ここ一番に掛けていた愛子も集中力が途切れてしまったのでしょうか...?
あとは惰性で滑った感じでした。
そしてテクニカルな難しいコースを制したのは、クリスティ・リチャーズでした。
ミスの無い華麗なターンで、二つのエアも綺麗に決めての優勝はお見事。
W杯を四連覇中のジェニファー・ハイルは、予選トップ通過で気合の入った滑りで
したが、ランディングで態勢を崩してしまい世界選手権のシングルで初優勝できず。
1位:クリスティー・リチャーズ(カナダ)
2位:ジェニファー・ハイル(カナダ)
3位:デボラ・スカンジオ(イタリア)
地元イタリア開催で、見事に銅メダルに輝いたデボラ選手の喜も炸裂して、
見ていてこちらも嬉しくなりましたわ。ヾ(〃^∇^)ノ♪
翌日に行われたデュアルモーグルでは、女子では伊藤みき選手が14位で予選通過。
男子で、上野修選手が6位で通過しましたが残りの選手は予選落ち...。(・・;)
愛子も残念ながら19位と決勝にすすむことはできませんでした。
伊藤みき選手の一回戦は、マルガリータ・マーブラー選手と対戦です。
良いスタートを切って序盤はリードをしていましたが、ミドルセクションで
抜かれてしまい初戦敗退...。
1位:ジェニファー・ハイル(カナダ)
2位:シャノン・バーク(アメリカ)
3位:マルガリータ・マーブラ(オーストリア)
まだ全日本選手権は残っているものの、FIS主催の大会はこれで終りとなり
今季を締めくくる注目の大会となります。
■上村愛子
今年は滑るだけで満足と思っていたけど、実際に負けると悔しい。全部休んでいたら、そういう気持ちにもなれなかった。悔しいと思った次の年はよかったりするんです。世界の潮流が完成度重視で、難度上昇に向かってないことも肌で確認できた。体が戻り、スキーができるようになれば自信も戻る。前向きにやります。
周囲を気遣う性格の愛子だけに「膝は大丈夫」と話していても...。
実際には痛みが残っていたであろうことは容易に想像できます。
里谷多英選手のように、怪我の治療に専念するために完全休養する選択肢も
あっただろうに。万全でない状態でレースに挑むことは精神的にもキツかった
シーズンだったでしょう。2009年の猪苗代の世界選手権、2010年のバンクーバ
オリンピックに向けて、早く痛めた膝の怪我を完治させてレース後に、
心の底からの「愛子スマイル」を見せて欲しいものです。ヾ(〃^∇^)ノ♪
あと、プチ情報としましては...。
2月5日のラ プラーニュ大会にて、左膝を痛めてその後のW杯を欠場している
ハンナ・カーニー選手は3月上旬に手術をしてリハビリ中だとか...。
こちらも愛子同様に早く元気になって前戦に復帰してもらいたいものです。